骨董 買取 渋谷区 ｜明代古染付 芙蓉手花草紋兜皿六客を高価買取しました。

明代古染付 芙蓉手花草紋兜皿六客の出張買取において、私たちがどのような点を重視して査定しているのか、その詳細をご説明いたします。お客様がお持ちの骨董品の価値を最大限に評価するため、プロの視点から具体的な査定基準を提示することで、価格決定の透明性と納得感をご提供できれば幸いです。ご自身の芙蓉手花草紋兜皿をセルフチェックする際の参考にもぜひご活用ください。

真贋と時代性・窯元

骨董品において最も重要であり、専門的な知識と経験が問われるのが、その真贋と制作された時代、そして窯元の特定です。

• 真贋の鑑定: 最も重要な点です。磁器の土の質、釉薬の質感（「虫食い」と呼ばれるピンホールなど）、呉須（青色の顔料）の発色、絵付けの筆致（特に芙蓉手の区画内の細密さ）、器形（兜皿の独特の形状）、そして高台（こうだい）の削り方などを総合的に判断し、明代末期から清代初期の古染付の真作であるか、または後世の模倣品・偽物であるかを見極めます。古染付は贋作も多いため、特に慎重な鑑別が必要です。
• 制作年代の推定: 明代末期から清代初期（17世紀前半頃）に制作されたものであるかを、器形、紋様の様式（芙蓉手と花草紋の表現）、釉薬や呉須の特性、そして時代の経過に伴う自然な古色や風合いなどから総合的に判断します。
• 窯元の特定: 景徳鎮窯を中心に、どの窯で焼成されたものか、その特徴が器に表れているかを確認します。

外観のコンディション

磁器の美術的価値と保存状態は、査定額に大きく影響します。特に「六客揃い」である点は非常に重要です。

• 欠損・破損・修理痕: 各皿に、欠け（特に縁の輪花部分）、ヒビ、割れ、または後年の補修（金継ぎ、銀継ぎ、接着など）の痕跡がないかを念入りに確認します。小さなカケやヒビでも査定に影響する場合があります。六客全てが良好な状態であることが理想的です。
• 絵付けの状態: 芙蓉手と花草紋の絵付けが、擦れや摩耗、変色によって損なわれず、明瞭に確認できるかを確認します。呉須の発色の美しさ、筆致の勢いも重要です。
• 釉薬の状態: 釉薬の剥がれ、貫入（ひび割れ）、または不適切な洗浄による表面の損傷などがないかを確認します。古染付特有の釉薬のむらや、窯変による「景色」はむしろプラス評価となる場合があります。
• 高台（底部）の状態: 各皿の高台の削り方、土の質、汚れ、窯傷（焼成時にできた傷）などを確認します。
• 付着物・汚れ: 長年の保管によるホコリ、または不適切な手入れによる汚れやシミなどがないかを確認します。渋谷区のようなご家庭では、大切に保管されていたかが重要です。

付属物・来歴

骨董品の価値をさらに高める要素として、付属物や伝来が挙げられます。

• 箱・収納: 専用の木箱（特に当時のもの）、または鑑賞用のケースが付属している場合、その有無と状態も査定額に影響します。箱書きがあれば、その内容も査定の参考となります。六客全てを収納できる専用の箱があればさらに評価は高まります。
• 鑑定書・由緒書: 専門機関の鑑定書、過去の展覧会出品記録、美術品の来歴を示す由緒書などの書類が揃っていれば、その信憑性と内容を確認します。これらは真贋の裏付けや価値を大きく高める要素となります。
• 伝来・旧蔵: 有名なコレクターや茶人からの伝来が明確であれば、その来歴も価値を大きく高める要素となります。

その他重要な要素

• 器形とバランス: 兜皿としての典型的な器形を備えているか、全体的なプロポーションが美しく、安定感があるかを確認します。六客の器形が揃っていることも重要です。
• 全体の雰囲気・佇まい: 古染付特有の侘び寂びや、経年変化による味わいが感じられるか、美術品としての存在感があるかを確認します。
• 流通性・需要: 現在の骨董市場における同様の作品の流通性や需要も、査定の参考とします。特に、状態が良く、絵付けの優れた古染付の芙蓉手兜皿、しかも揃い物は、茶道具としても人気が高く、極めて高い需要があります。